熱中症の予防&対策の完全マニュアル〜暑さに強い体は作れる!〜


ールデンウィーク明けの5月9日、

総務省消防庁は5月1日から7日の一週間に

熱中症で搬送された人数が422人だったと発表しました。

ゴールデンウィークを楽しみにしていたのに

こんなことになったら本当に残念だと思っていたら、

11日には運動会の練習をしていた小学生19人が

熱中症の疑いで病院に搬送されたというニュースが飛び込んで来ました。

今回は熱中症のメカニズム

熱中症にならないためにどうしたらいいか

考えていきたいと思います。

熱中症とは?

私達の体は備え持った体温調節機能によって、

体温が上がりすぎた時は血管を広げて外に放熱したり、

汗をかいて蒸発する時に熱を下げたりして適温を保っています。

しかし高温・多湿の環境下では

体温調節機能が正常に働くことができなくなり、

体温が上昇して、めまいや頭痛、吐き気、失神などの

症状があらわれます。

このような症状を総称して熱中症と言います。

最近は地球温暖化やヒートアイランド現象によって、

熱中症の危険性は高まってきていて、

昨年の熱中症による死亡者は968人にも上っています。

熱中症のメカニズム

人間は恒温動物で、

だいたい36度から37度の間で体温を調整しています。

気温が高くなったり運動をしたりして体温が上がると、

皮膚側の血管を広げ血液をたくさん流して熱を体外に出す、

汗をかいて蒸発する時の気化熱によって熱を奪う

という2つの方法で体温を下げます。

しかし気温が体温よりも高くなると、

体の表面を早く冷やそうと皮膚側の血管が広がり、

血液をどんどん流します。

その結果心臓やその他の内臓に行く血液が極端に少なくなり、

熱中症を発症します。

また体温を下げるために汗を大量にかくと、

水分や塩分が不足し脱水症状を起こすと同時に、

水分量の減少から心臓や脳を守るために

血管が収縮し放熱ができなくなるという悪循環に陥ります。

さらに湿度も高くなると、汗が蒸発できなくなり

体温調節が難しくなって熱中症になるのです。

熱中症の4つのタイプ

熱中症には以下の4つのタイプがあります。

それぞれに症状や原因、対処のしかたを見ていきましょう。

①熱失神

めまいや一時的な失神、顔面蒼白、

脈が速くなり弱まるなどの症状が出ます。

長時間、直射日光のもとで、

あるいは高温、多湿の室内で運動すると、

血管が広がり血液量が増えて、

脳へ送られる血液が不足することが原因です。

対処法は日陰の涼しいところで休養し、水または

生理食塩水(体液とほぼ同じ濃度の0.9%の食塩水)を飲みます。

②熱けいれん

筋肉がけいれんしたり手足がつったり筋肉痛になったりします。

大量に汗をかいたのに水だけを補給すると、

血液の塩分濃度が低下し、

その結果、筋肉のけいれんや痛みが生じます。

すぐに日陰の涼しいところに連れて行き、

食塩水や塩飴で塩分を補給してください。

③熱疲労

全身がだるい、嘔吐、頭痛、思考力が弱まるなどの症状が見られます。

原因は大量に汗をかき、体が脱水状態になったためです。

体温を下げようと血管が広がりますが、

脱水によって血流が減り、

脳に十分な血液が送られなくなります。

涼しいところに連れて行き、

衣服をゆるめて水分補給をしてください。

④熱射病

体温が39℃以上になっているのに寒気を感じ、

意識がもうろうとなります。

呼びかけへの反応も鈍くなり、大変危険な状態です。

脱水症状がひどくなると

体温調節機能が働かなくなり汗も出なくなります。

すると体温が上がり続け、

42℃を超えると細胞が破壊される危険性があります。

脳や心臓その他の器官に重大な障害が残ったり、

死亡したりすることもあります。

大変危険な状態ですので、すぐに救急車を呼んでください。

救急車が来るまでは涼しいところで、

とにかく体温を下げてください。

首筋や脇の下などの太い血管を冷やし、

風を送るなどして待ちましょう。

熱中症になりやすい人はどんな人?

同じ環境の下でも、熱中症になりやすい人となりにくい人がいます。

以下の人達は熱中症になりやすい人たちですので注意しましょう。

①肥満気味の人

太っている人は、ちょっと動いただけでも大量の汗をかきます。

それだけ体温が上がりやすいのです。

また脂肪が熱の放散を妨げ

体内に熱を閉じ込めてしまうので、熱中症になりやすくなります。

②汗をかきにくい人

反対に暑くても運動をしてもなかなか汗をかかない人がいますね。

女性の場合は化粧崩れしなくてよさそうですが、

汗をかかない人は基礎代謝が低い人です。

免疫力も低下し、気温の変化にも順応できなくなります。

③持病のある人

高血圧や心臓病、糖尿病、肺や肝臓などの

病気を持っている人は薬を服用しています。

その薬の中には発汗を抑制する副作用のあるものや

体温調節機能に影響をおよぼすものがあります。

熱中症のリスクが高まりますので、

夏場は服装や水分補給などに十分注意を払いましょう。

④厚着で仕事をする人

農作業や工事など、安全のために厚着をして

仕事をする人達はたくさん汗をかきますが、

厚着のために熱を発散することができず

熱中症の危険性が高まります。

できるだけ通気性のよい服を選び、

こまめな休憩と水分補給を意識してください。

⑤がんばり屋さん

少しのことではへこたれないがんばり屋さんも要注意です。

運動や仕事をしていて、何かおかしいなと感じても

「もう少し」と無理をして続ける可能性があります。

周りに迷惑をかけるからと

「きつい。」と言い出せない人もいます。

その時に休んだらすぐに回復したのに、

がまんしたばっかりに取り返しのつかないことになった

ということもあります。

体が出している注意信号には素直に従いましょう。

⑥高齢者や乳幼児

高齢になると、暑い寒いの感覚が少し鈍くなり

本人は自覚していないのに体温が上昇し

熱中症にかかりやすくなります。

また抵抗力も落ちているので、

死亡に至るケースが多くなります。

乳幼児はまだ体温調整機能が十分に発達していないので、

大人がこまめに服の脱ぎ着をしたり

水分補給をしたりする必要があります。

熱中症を予防するには

熱中症は死にいたるケースのある怖いものですが、

日々の工夫や意識の持ち方で防ぐことができます。

以下のようなことに気をつけて熱中症を防ぎましょう。

①涼しくする工夫をしよう

外で過ごす時には日傘や帽子を忘れずに、

またなるべく日陰にいましょう。

室内では我慢をしないでエアコンを上手に使いましょう。

またすだれやカーテンで直射日光を防いだり、

道路に水をまくなど昔からの工夫も効果的です。

高温多湿のところにいないといけない時には

冷却シートなどを使って体を冷やしましょう。

②服装を工夫しよう

衣服は通気性や吸水性に優れた素材のものを選びましょう。

また首元や袖口がゆったりしていて、

熱や汗が外に出て行きやすくしましょう。

③こまめに水分を補給しよう

体を守るためには、

喉が渇いてから水を飲むのでは遅いと言われます。

喉が渇いていなくてもこまめに水分補給を行いましょう。

大量に汗をかいた時は

スポーツドリンクなどで塩分も一緒に補給しましょう。

ビールを暑い時に飲むと、

喉の渇きが癒されるような気がしますが、

アルコールは体内から水分を奪うので、

水分補給にはなりません。

注意しましょう。

④暑さに負けない体づくりに励もう

普段から無理のない範囲での運動を続け、

体力をつけておきましょう。

汗をかきにくい人は

運動や入浴で少しずつ汗をかけるようにしましょう。

また十分な睡眠とバランスのよい食事も欠かせません。

⑤自分の体調に気を配り、無理しないようにしよう

日頃から自分の体調に気を配り、

体調の変化に敏感になりましょう。

体調が悪い時や体力が落ちている時は

それだけ熱中症のリスクが高まります。

また、我慢をしたり、

周りに遠慮したりして休憩を取らないでいると、

かえって大きな迷惑をかけることになるかも知れません。

無理は絶対にしないでください。

自分だけでなく、周りに気分が悪そうな人はいないか

気を配ることも大切です。

まとめ

気象庁では熱中症の予防に役立つように

「高温注意情報」を発表しています。

これは最高気温が35℃以上になることが

予想される場合に発表されます。

また環境省では「暑さ指数」を発表しています。

これは気温だけでなく、

湿度や日射なども考慮したその日の暑さ度合いです。

そういう情報を日頃からキャッチして

熱中症を予防しましょう。

備えあれば憂いなしです。

熱中症を人ごとと思わずに、しっかり意識して、

これからやってくる夏を乗り切りましょう。

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